監修・丸山宗利先生に聞く

多様性の世界知るきっかけに

夏休み恒例のイベントとなった「大昆虫展in東京スカイツリータウン」が好評開催中だ。貴重な標本の展示やカブトムシを触って観察できる「ふれあいの森」などが大人気。3回にわたってその見どころを紹介する。第1回は大昆虫展の監修を務めた九州大学総合研究博物館准教授の丸山宗利先生に話を聞いた。

クワガタムシの標本を指さす九州大学総合研究博物館の丸山宗利准教授

今年の大昆虫展は「みんなで応援!昆虫メダリスト」と題し「スポーツ」をメインテーマに、もし昆虫が人間だったらこんなに凄いという観点から学びを提供する。
丸山氏は「昆虫はとにかくいろいろなものがいて、それぞれ別の特殊な凄い能力を持っている」と話す。ジャンプ力に優れたもの、泳ぎに特化したものなど「スポ昆」と称して、どの昆虫にどういう凄い能力があるのかを解説するコーナーや、昆虫の能力を人間に置き換えるとどうなるかを体験するコーナーを設置。その中の「かぶとむしパワー」では、自分の体重の20倍の物を運ぶカブトムシの力が人間だったらどれくらいの強さなのかを綱引きで体験できる。
他にも世界のきれいな昆虫、かっこいい昆虫を集めた標本や、昆虫が動いている姿をそのまま収めた立体的な標本の展示もある。毎年大人気の「ふれあいの森」では生きたカブトムシに触れることができ、子供たちの歓声が上がっている。8月からはクワガタムシも登場する予定だ。
昆虫の一番の魅力は多様性と語る丸山氏は「昆虫は知られているだけで世界で100万種くらいがいます。それぞれが違う形をしていて違う暮らしぶりをしている。小さなお子さんに世の中にはいろいろなものがいて、世界は広いんだと昆虫を入り口に知ってもらえれば」と思いを話す。奥が深くそして広い昆虫の世界。同展でそんな世界を感じてみてはいかがだろうか。

▷会期 9月1日(日)まで
▷時間 午前10時~午後6時、金曜日と土曜日はナイト営業(午後6時半~9時)も
▷場所 東京スカイツリータウン・東京ソラマチ5階「スペース634」
▷入場料 大人(高校生以上)1000円、子供(4歳以上)700円、親子券(大人+子供)1500円
▷主催 大昆虫展実行委員会(スポーツニッポン新聞社、共同通信社、TBSラジオ、BSテレビ東京、ぴあ、芸能座)