バリバスカップ2019スポニチ「相模湾マグロ釣り大会」

木下さん「よっしゃ~」真夏の激闘制した

バリバスカップ2019スポニチ「相模湾マグロ釣り大会」が4日、相模湾一帯で開催された。大物を狙い150人が茅ケ崎・沖右衛門丸4隻、平塚・庄三郎丸4隻に分乗し、1匹の重量を競った。食い渋りの中、31・7キロのキハダを釣った浦安市の木下和敬さん(41=会社員)が優勝した。

敵500人超え キハダ31.7キロ!絶叫Ⅴ!!

31.7キロのキハダを釣り上げ優勝を飾った木下和敬さん

敵は150人の参加者だけではない。群れを追って集まった大船団は約50隻。ざっと見回しただけでも、500~600人超が大物を狙う過酷なレース。船長たちは魚探を見つめながら船の間を縫うように操船を続けるが、魚は思ったように口を使ってくれず、厳しい状況が続いた。
優勝した木下さんは三井物産釣魚部に所属、メンバー5人とともに沖右衛門丸28号船に乗船した。右舷ミヨシから3番目の釣り座で当たりを待っていた午前9時半ごろアミコマセをまいて、竿をあおったところでガツン。ラインが一気に100メートル出た。手応えから「いいサイズだなと思いましたが、とにかく重くて」。ドラグを締めたが巻ききれないばかりか、100メートル巻いたところで、再びラインが出されてしまった。約20分間の“真夏の激闘”の末、超ド級のキハダが上がった。
検量所に持ち込まれたひときわ大きな一匹に、周囲からため息が漏れる。大会スタッフの「31・7キロ」の声に「よっしゃー」。木下さんは拳を突き上げた。

感無量です

優勝した木下さん(右から2人目)と入賞者

本格的に釣りにハマったのはここ10年ほど。今大会には釣魚部部長の浜本三喜男さん(44)に誘われての参加だった。沖縄でのマグロ釣りの経験はあったが、相模湾は初。優勝に「感無量です。釣れると思っていなかったのに、まさか優勝できるなんて…」。日焼けした顔は心地よい疲労感と、喜びに満ちていた。

大物ファンよ 本番これから

APCの目 相模湾のキハダが1日に解禁。大物ファンにとって待望の幕開けだ。誰もが怪力の持ち主とのやりとりを夢みた大会だった。しかし、魚探やソナーには反応が出るのに魚に元気がない。例年同季には本ガツオも交えてキハダが出たが、この日は4匹でストップ。今季は時期尚早の感。餌のオキアミになじんでいないのだ。しかしここ連日、多くの乗合船がコマセをまき続けている。相模湾爆釣!マグロの瞬殺、秒殺…にぎやかな声を耳にするのもさほど遠くない。お楽しみはこれからだ。

◇大会成績(1匹の重量、対象魚はすべてキハダ、単位キロ)(1)木下和敬(浦安市)31・7=沖右衛門丸28号船(2)井上崇(世田谷区)24・5=同2号船(3)山本寿(海老名市)23・7=同(4)湯本哲也(府中市)17・5=同28号船(敬称略)

▽主催 スポーツニッポン新聞社、東日本釣宿連合会
▽特別協賛 モーリス
▽協賛 大塚食品、オカモト、サクラ高級釣竿製造所、サニー商事、シップスマスト、シマノ、ジャルパック、上州屋、ダイワ(グローブライド)、タックルベリー、釣り船情報ぎょさん、デジタル魚拓DGS、ハイアールジャパンセールス、ハヤブサ、マルキユー、ルミカ

 

150人による真夏のあつ~い戦い!!

バリバスカップ2019スポニチ「相模湾マグロ釣り大会」が4日、相模湾を舞台に開催された。茅ケ崎・沖右衛門丸、平塚・庄三郎丸から出船した8隻から150人が参加した。選手たちの奮闘ぶりを特集します。

一杯には十分24.5キロで2位

24.5㌔で2位になった井上さん

2位の24.5キロを釣り上げたのは世田谷区の井上崇さん(44)。ハリスは22号。午前11時すぎに仕留めた。釣ったマグロでこれまでの最大は「29キロ」。今回30キロ超えはならなかったが「仲間と近所の居酒屋でパーッとやる」には十分過ぎる。ガラスの研磨では、日本に数人もいない特殊技術を持つ匠(たくみ)でもある。 (沖右衛門丸2号船)

気合のTシャツも無念の不発

「釣るまで帰らん!」と奮闘した沢地さん

釣るまで帰らん!Tシャツの背中に押され、熱心に誘いを掛けるのは横浜市の沢地恭亮さん(48=自営業)。釣りは昨年11月に始めたばかりだが、無類の凝り性。8年間楽しんだ熱帯魚飼育をキッパリやめ「今はもっぱら大物釣りに染まってます」とか。沖縄・石垣島で約1カ月間の遠征釣りを楽しんだその足で「3日前から今大会に備えて試釣を重ねてました」。5月に三浦で開催した深海釣り大会ではフトヅノザメなど3種を上げて総合優勝。最後まで奮闘したが、ここでの一発はかなわなかった。 (庄三郎丸17号船)

天にささげる3位入賞

マグロを持つ山本さんとキハダプロジェクトの仲間たち

23.7キロを釣って3位に入賞したのは海老名市の山本寿さん(51=会社員)。厚木市内のイタリア料理店「みぃ丸亭」の常連客らでつくる釣り会「キハダプロジェクト」の世話役でメンバー23人で乗船。「誰かが釣ってくれればよいと思っていたのですが…」。前日に3年前の大会優勝者で、病気で他界した同会メンバー・西山まゆみさんの墓を参った。「きっと彼女が釣らせてくれたのかも」。天国の西山さんにささげる一匹となった。 (沖右衛門丸2号船)

ライジャケだけが“爆発”

ライフジャケットが膨らんでしまった秦野市の小野さん

「プシュー」と船上では聞き慣れない音の後、仲間の大爆笑が響いた。音の主は秦野市の小野登志幸さん(45=会社経営)で、腰に巻いたライフジャケットが突然、開いたのだ。釣りをするには邪魔そうだったが、ヒットを待つ間は「クッションになって楽」と苦笑い。期待の釣果ではなく、ライジャケが“爆発”となってしまった。 (沖右衛門丸5号船)

ドキドキ感最高 次こそ“お祭り”

頑張ったけど釣れなかった。でも楽しかったな

第10代アングラーズアイドル松尾智佳子 相模湾のマグロに初挑戦しました。ヘビータックルを使っての釣りも初めて。残念ながら釣れませんでしたが楽しかった。魚が船の下を通過する波動が伝わってくる。いつ食うか、待つときのドキドキ感がいいですね。ポイントには大船団ができていました。まるで海上の盆踊り、お祭り騒ぎです。次回こそ、盆踊りのダンシングクイーンになりたい!と思いました。

▽主催 スポーツニッポン新聞社、東日本釣宿連合会
▽特別協賛 モーリス
▽協賛 大塚食品、オカモト、サクラ高級釣竿製造所、サニー商事、シップスマスト、シマノ、ジャルパック、上州屋、ダイワ(グローブライド)、タックルベリー、釣り船情報ぎょさん、デジタル魚拓DGS、ハイアールジャパンセールス、ハヤブサ、マルキユー、ルミカ