9月19日付 スポニチ掲載記事
シップスマストカップ2019「レディース鮪(マグロ)チャレンジ」が16日、相模湾一帯で開催された。73人の参加者が平塚・庄三郎丸の7、12、17、22、23号の5隻に分乗。その結果、23号船に乗船した豊島区の稲村准子さん(45=会社員)が35・46キロのキハダを釣り上げ総合優勝を果たした。
参加73人14匹ヒット 海の女神も大会参加者を後押し!73人で14匹が釣れ上がるという、キハダフィーバーとなった。
16人が乗船した22号船では、午前9時すぎと正午ごろ、自分でタックルを用意して臨んだ参加者、貸竿組両者に当たりが連発。右舷胴の間に陣取った藤木紀子さん(54=教師)が21キロを釣り上げると、続いて隣にいた娘の杏菜さん(24=公務員)にも当たり。「物凄い強い引きだった」と格闘の末、23・48キロを上げ船別2位となった。
そんな中、腹太の1匹を検量所に持ち込んだのが稲村さん。係の「35・46キロ」の声に、周囲からどよめきが起きた。
手巻きで20分の熱闘 正午ごろ、指示ダナを取り置き竿にしてぼんやりしていたところ「“当たってる”の声で我に返った」。竿は満月状態。手巻きで30メートルまで寄せてきたが、あっという間に200メートル走られた。20分ほどの熱闘で大物がタモに収まった。
稲村さんは先月、参加したシップスマスト主催の予習会でハリス20号が切られるバラシを経験。闘争心に火が付いた。仕掛けを再点検した上で、翌週の釣行で人生初のキハダ33キロをゲット。今大会ではハリス22号に上げて臨んだ。
昨年の同大会では4・4キロの本ガツオで船別4位に入賞しており、探究心と努力で実力の経験値を上げていったシンデレラ。「無力の勝利です」。笑顔がはじけた。
各船でヒット続くも仕留めたのは2割… <APCの目> 降り続く雨、強い北風とウネリ。さらに朝方は食いが激渋と条件は最悪。本命が1匹でも見られれば…でも、これは思い過ごしだった。午前9時すぎ、22号船でヒットを知らせる黄色の回転灯が確認された後は各船でヒットが続いた。だがキハダ釣りには“あるある”の瞬殺、秒殺も半端ない。この日、仕留められたキハダは14匹。参加者全員の約2割だったが、隣の座席で、後ろで…ビッグファイトを目の当たりにした女性たち。次の機会に女神がほほ笑むのはあなたかも。