男子バスケットボールB3リーグ

男子バスケットボールのB3リーグが開幕。東京サンレーヴスは28、29日にアウエーで佐賀との今季初戦を、10月4、5日には東京・中央区立総合スポーツセンターで金沢とのホーム開幕戦を迎える。昨季は創設以来初の総合勝ち点3位に躍進、今季は福岡から遥天翼(30)を獲得するなど大量6人の大型補強に成功し、目指すは初のB3制覇だ。一昨季は経営難にも陥ったチームは昨季就任した遠山和久代表のもと奇跡の回復、成長を見せた。20年東京五輪を前に盛り上がりを見せるバスケ界にさらなる旋風を巻き起こす。

ユニホームに身を包んで登場した(左から)野上淳史、佐藤優樹、遥天翼、青木太一

バスケ界に新たな旋風巻き起こす

6位→3位飛躍 今季のスローガンは「はいあがれ~One in TOKYO~」。サンレーヴスは一昨季の8勝52敗6位から昨季は積極補強で35勝25敗の3位に飛躍を遂げたが満足はしていない。いよいよ開幕。目指すはB3優勝だ。

佐藤主将「どんなときも下を向かずに引っ張っていく」

今季B2広島から加入した佐藤優樹(32)は野上淳史(32)から主将を引き継いだ。18日に都内で行われたティップオフパーティーでは「B3優勝は第一前提。どんな時も下を向かず強い気持ちで戦うよう引っ張っていく」と力を込めた。

新潟でもプレーしたSGはチームについて「雰囲気はいい。目的意識を持ち頑張れる選手がそろった。力強くどんどん攻める攻撃と、ハードな守備から攻撃につなげていくのが特長」と語り、「攻撃的守備は自分の持ち味」と強調した。

遥「得点だけでなく相手が嫌なところを突いていく」

遥は遠山代表らチームの熱意に打たれて加入したフォワードだ。「得点だけでなく、守備もし、リバウンドも取り、アシストし、速攻に絡み、ポストプレーもする。相手が嫌なところを突いていく」と熱く語った。名古屋Dや新潟にも所属、昨季は福岡で試合で316点を挙げた。「経験を生かしたい」との思いは強い。

ルーキー青木「フレッシュさを出していきたい」

新人の青木太一(23)は筑波大出身。昨季は特別指定選手としてB2熊本でプレーした。自らを「日本バスケ界きってのスニーカーフリーク」とし、インスタグラムのフォロワーは1万人を超える人気者だ。今夏からは「Bリーグ史上初のユーチューバー」として配信も始め、話題を呼んでいる。1㍍88、96㌔の厚みのある体を生かした強気なプレーで「フレッシュさを出していきたい」と意気込んだ。

目標は「東京で一番のチームになること」

 

昨季就任した遠山代表。積極補強などチーム再建に尽力

1年でチーム初の黒字化 

東京サンレーヴスは東日本大震災の影響で運営会社が撤退し活動休止、消滅した東京アパッチのブースターの署名活動などをきっかけに11年に誕生したが、一昨季には深刻な経営危機に陥った。そんなチームを救ったのが現代表の遠山氏だ。

ブロックプレイヤーズ代表取締役でフィットネスジム「シブヤサンカク」などを経営。チームが1億6000万円の負債を抱え、ライセンスはく奪の危機と知り「ファンがいて、バスケ界も盛り上がっている中もったいない」。代表となり、再建に尽力。債務免除や地道な営業努力でわずか1年でチーム初の黒字化に成功した。補強によりチーム成績も大きく押し上げた。

就任時からの目標は「東京で一番のチームになること」。パーティーでも「アルバルク東京さん、サンロッカーズ渋谷さんに5年後必ず追いつきます」と力説した。今季は「B3優勝、観客動員は1試合平均1000人」を掲げている。B3で優勝してもホームタウン、ホームアリーナの問題があり、B2昇格がすぐに実現しない可能性はあるが、地道に取り組む考えで「3年以内にB2、5年以内にB1を」と誓った。