ユース・ジャパンの手で男女W優勝つかむ!!

奥村幸一日本代表監督に意気込みと見どころを聞く

11月9、10日に東京・武蔵野の森総合スポーツプラザで第12回全世界空手道選手権が開催される。4年に1度、体重無差別で争われるフルコンタクト空手最高峰の大会には日本から男子20人、女子9人が出場する。男子は過去11大会全てで日本人が優勝を飾っており〝伝統継承〟を、女子は前回大会で失った〝王座奪還〟を目指す戦いとなる。男女たった一人ずつの世界最強の座に輝くのは一体誰か――。日本代表を率いる奥村幸一監督(57)に意気込みと見どころを聞いた。

気合の入った表情を見せる全日本の奥村幸一監督

ベテランに若手 バランスが良い

世界最強を決める戦いの火ぶたが再び切って落とされる。第9回大会から日本を率いる奥村監督は「男子は〝伝統継承〟が、女子は〝王座奪還〟がテーマ。ベテランに若手もいてバランスの良いチーム。やってくれると思います」と力を込めた。

男子は前回大会覇者で新極真会の主要4大会の〝グランドスラム〟を達成した主将の島本雄二(29=広島支部)、前回大会準優勝の入来健武(24=東京城南川崎支部)ら精鋭が集結。女子は他流派である日本空手道の久保田千尋(23=久保田道場)が昨年の全日本大会を制し、前回大会準優勝の主将・南原朱里(じゅり、20=福岡支部)らも牙を研ぐ。

注目株には男子では後迫(うしろさこ)龍輝(18=大阪神戸湾岸支部)、女子は石原凜々(19=岡山東支部)の10代コンビを挙げた。2人はユース・ジャパンの主将でもあり、奥村監督は「今大会は全選手が後継者育成のため15年前に結成されたユース・ジャパンの出身選手で構成され、大変意義のある大会です。現ユースの2人は身体能力がずば抜けており、今までにいないタイプ。ベテランの中でどう戦うか」と力説する。

6月28日から30日までは鹿児島で合宿を敢行。全世界空手道連盟新極真会の緑健児代表理事がゲキを飛ばし、緑氏と親交の深い歌手・長渕剛(63)も激励に訪れ、名曲「HOLD YOUR LAST CHANCE」を熱唱した。奥村監督は第1回大会前に故大山倍達国際空手道連盟総裁が選手らに「君たちが負けたら腹を切る」と語った逸話も紹介し、選手を奮い立たせたという。

いざ決戦へ。奥村監督は「一撃必殺がフルコンタクト空手の魅力。リトアニアやロシア勢は体格で勝っており強敵ですが、技や覚悟で日本が負けることはない。ユース・ジャパンの手で、必ず男女W優勝します」と誓ってみせた。

奥村 幸一おくむら・こういち)1962年(昭37)1月11日生まれ、福岡県出身。19歳で千葉道場に入門。千葉随一の選手として活躍し、第4回世界大会にも出場した。現在は千葉南道場を展開しながら、全日本代表監督として第9回以降の世界大会で指揮を執っている。8年から11年には連盟の理事も務めた。

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