車いすトラベラーMiyoの深川みよさんぽ

「車いすトラベラーMiyo」として、車いすで世界中を旅するMiyoこと、三代達也氏(32)が、東京・深川で11月(15~23日)に行われた「アートパラ深川おしゃべりな芸術祭」の企画イベント「みよさんぽ」と称した街歩きに参加した。

車いすトラベラーMiyoこと、三代達也さん(写真手前)

自身のYouTubeチャンネルには約1万8000人のフォロワーがおり、ツイッターでも自身の活動についてアップしている三代さん。18歳の頃、バイク事故で首の骨を骨折して頸髄を損傷。両手両足に麻痺が残り、車いす生活を余儀なくされるが、23歳の時に単身でハワイを旅行したことで人生観が変わったという。その後、海外での暮らしに憧れを持ちはじめ、米国・ロサンゼルスや豪州に短期移住。帰国後に会社員として働きながら、貯金をして、28歳の時に約9か月かけて、23カ国42都市以上を単独で車いすでの世界一周を達成した。

三代氏は「事故して大変な事、悲しい事など色んな事を経験しましたが、今の僕が、当時の僕のような思いを持つ人たちに、一歩を踏み出すきっかけを与えられたら」という思いから、今回の街歩き企画に参加した。

街歩きには手動車いすに簡単に取り付けられるペルモビール社製の着脱式電動アシスト「SmartDrive」を使った体験会のほか、車いすで門前仲町や清澄白河エリアを散策するスペシャルプログラムを用意。参加者の中には、車いすに乗る三代氏の友人もいたが「グループで街歩きするから参加しないって誘ったんです。本人からは笑顔で凄く楽しかったと話していました」と、一歩を踏み出すことで新たな発見、体験ができることを仲間に伝えることができたと話す。

深川の街を散策するMiyoさんたち

三代氏は現在、全国で講演活動を行いながら、エイチ・アイ・エスユニバーサルツーリズムのスペシャルサポーターとして、国内外に赴き車いすでも旅行しやすいツアー造成の監修なども行っている。

「世界一周をして、人生が一変しましたね。僕の話で誰かが幸せになるとか、存在自体が価値になるなんて思わなかった。今回の街歩きでも、健常者の方が初めて車いすに乗ることで、今まで見てきた目線と、全く世界が変わると思います」と、三代氏は今後の活動について熱い思いを伝えた。

富岡八幡宮の鳥居の下で記念撮影を行うMiyoさん(写真中央)

最後に、三代氏に深川の街について聞いてみると「人生初でしたが、飾らない、人と人との距離が近いこの街を一気に好きになりました。今度はゆっくりと飲みに行きます」と、深川の街を気に入った様子だ。