BOAT RACE 君こそスターだ!20200720

「登録6年以内」ラストイヤーに念願のトップルーキーに‼
リラックスして挑む 井上一輝

ルーキーシリーズ第13戦第6回スカパー!JLC杯は7月22~27日までボートレース宮島で行われる。注目は2020トップルーキーに選出された井上一輝(26=大阪)。強豪ぞろいの114期の中で「水神祭」一番乗りを飾った逸材は、スケールの大きい走りでファンを魅了している。波に乗る井上に現在の心境を聞いた。

通算3Vゲットへ

いよいよ気持ちが高まってきた。

あす21日の前検に備える井上は、目前に迫ったルーキーシリーズへスイッチオン。通算3V目をゲットするため、最終調整に余念がなかった。

スター候補であるトップルーキーに選ばれる条件のひとつが「登録6年以内」。そのラストイヤーに抜てきされたことを受け「去年はトップルーキーになることを目標にやってきたので、選ばれてよかったですね」と振り返る。

所属する大阪支部では木下翔太、上條暢嵩らがトップルーキーに選ばれ、その後SGやGⅠで活躍。井上も「僕もずっと2人を追いかけていた。より注目され、活躍できればなと思っています」と起爆剤にする考えだ。

1月のトップルーキー講習会(岡山)ではプロ野球の中日、巨人で活躍した井端弘和氏、ボクシングの元世界王者・山中慎介氏の話も聞いた。「トップアスリートとお会いする機会をいただいたので、それをいかしたい。競技は違うが共通する部分もあった。山中さんからは、試合前にリラックスして周囲の方と話をしていたと聞きました。自分はレース前に気負いすぎていたので、ぜひ試したい」とどん欲な姿勢を見せた。

同期は松尾拓(三重)、羽野直也(福岡)、村松修二(広島)ら実力者ぞろい。そんな中、真っ先に結果を出したのは井上だった。

14年5月住之江でデビュー。その2走目だった。1R、大外からコンマ12のトップスタートでまくり快勝。「少し遅れたと思って伏せ込んで行きました。前にいたので行くしかないと握って行ったのが良かったですね。やった!という感じで頭の中が真っ白になりました。2走目で勝てると思ってなかったのでうれしいです」と振り返った。

「オール大阪」制す

その後は長い足踏み状態を経験したが18年4月の蒲郡ルーキーシリーズでデビュー初優出とついに殻を破った。19年4月福岡ルーキー戦ではオール2連対で優勝戦に駒を進めると、優勝戦は逃げ切り、うれしいデビュー初優勝。勢いに乗った昨年8月の住之江では2度目のV。それも、湯川浩司、石野貴之ら実力者がそろった「オール大阪」を制し「まさか優勝できるとは思わなかったので、泣いてしまった」。文字通り才能を開花させたのだ。

念願のA1級も経験するなどトップクラスの仲間入りを果たした。「自分は力が入りすぎるとダメなタイプ。最近よくなってきたのも、レース前にリラックスできるようになったから」と自己分析した。

幼少時から空手、器械体操、野球と多くのスポーツを経験してきた。「親が僕をボートレーサーにしたかったみたいです。運動神経がよくなるからといろいろやらせてくれました」と明かす。自身は「高校時代は夢がなかった」というが、進路選択を前にして「親がボートを勧めてくれたことを思い出しました」という。母が元ボートレーサーの野中和夫さん、刀根辰治さんと知り合いだったこともあり、進路は決まった。

A1の厳しさ痛感

現在はA2級とあって「A1にはなれましたが、その厳しさを痛感しました。維持するのも難しい。まだまだこれからじゃないかと思います」と前を向いた。今後も「近くに木下さんがいる。プライベートでもお世話になっているし、食らいつきたいという思いが強くなっています」と話し、強者だらけの大阪支部で力をつけることを誓った。

今年1月、スポニチに新ボートレーサー募集のPRのため訪れた井上(左から2人目)ら

井上 一輝 (いのうえ・かずき) 1994年(平6)5月7日生まれ、大阪府出身の26歳。114期、大阪支部所属。A2級。14年5月住之江でデビュー。その2走目で初1着を飾り水神祭。19年4月福岡ルーキー戦でデビュー初優勝。昨年8月の住之江で2度目のV。同期には羽野直也、松尾拓、村松修二らがいる。登録番号4826。1㍍57、51㌔。血液型O。

 

家族のために強く
 〇…井上にとってのリフレッシュは家族と過ごす時間。妻美夕さん、2歳の長女・美輝ちゃん、0歳の長男・昊くんの4人家族で「子どもができてから、家族のためにと強く思うようになった」と明かす。「レースの前も頑張ってと言ってくれるので力になっています」とはにかんだ。

スポーツニッポン2020年7月20日付