マルキユーカップ2018スポニチ「小網代カワハギ釣り大会」が9月9日、神奈川県小網代の丸十丸から出船した3隻で開催され68人が参加した。マルキユーの餌「カワハギゲッチュ」を使用、3匹の総重量勝負で第15丸十丸に乗船した小田原市の増渕康夫さん(69=マンション管理)が712グラムを釣り総合優勝を果たした。(笠原 然朗)
残暑の海に秋の訪れはまだ先か?カワハギ釣り界の猛者たちを集めた大会に、恐れをなしたのか魚の食いは浅い。魚信を送り、ハリ掛かりしたように見せてスルリと逃げうせる。
第15丸十丸の左舷トモではカワハギ釣りの最新技術について著作やDVDを多数出している名手・宮沢幸則さん(52=会社員)が華麗なテクニックで魅せる。
隣席には優勝した増渕さんと和代さん(64=パート)が並んで釣る。宮沢さんが投げて、誘う“動”の釣りなら、夫妻は底から宙で当たりを待つ“静”の釣りに徹する。
だが口は動き続けていた。2人で釣りをするようになって20年。仲の良い夫婦は、宮沢さんいわく「まるで夫婦漫才のようなやりとり」でおしゃべりも楽しんでいる。
先行したのは船別2位に入賞した和代さん。25センチ超の特大を釣り、さらに大物を追加。ところが納竿前の15分間で康夫さんが中型を2匹追加。合計5匹、型をそろえて優勝の栄冠を勝ち取った。
「オモリを底から10~20センチ上げて、ゴツゴツと来たら合わせました」。「今日はあまり余計なことをしない方が釣れましたね。脱帽です」と宮沢さんをうならせるいぶし銀の釣技で夫婦そろっての入賞を果たした。
マルキユーカップ2018スポニチ「小網代カワハギ釣り大会」が9月9日、神奈川県小網代の丸十丸から出船した3隻で開催され68人が参加した。あいにくの食い渋りの中、参加選手たちの奮闘ぶりを特集。
船中第1号は開始早々だった。正丸の左舷トモ寄りで上げたのは、相模原市の北村公一さん(49=会社員)。20センチ級の中型ながら好スタートにご満悦だ。アオリイカやニジマス…ルアーを皮切りにキャリア10年。カワハギの最大は25センチで、数は25匹とか。「昨年末、この宿の主催大会で優勝しました。審査は3匹で750グラムでしたね」このいい出足に、「25センチ級をそろえたいな」。
仲良しカップルも竿を出した。杉並区の小川敦也さん(39=会社員)と、彩子さん(38=同)夫妻だ。結婚して5年。「趣味の釣りがしたいので…」。まだ子供はいないと彩子さん。ほぼ毎週釣り場へ出向き釣りざんまい。先月はタチウオ。今月のターゲットは全てカワハギなんだとか。彩子さんが24センチの良型を上げたが、敦也さんは中型ばかり。「型ではいつも負けています」(敦也さん)。2人の今の目標は「キモがおいしいからいっぱい釣って、いっぱい食べたい」。魚は居酒屋へ持ち込み、新鮮な味を満喫したいとか。(正丸)
27・2センチを釣り上げ大物賞を獲得したのは丸十丸3号船に乗船した横須賀市の提箸哲也さん(48=会社員)。右舷大ドモに入釣し、最初に釣れたのがコレ。「優勝もイケる」と思ったが「宙釣り、たるませなどいろいろ試したのですが。バラシも2回ありました」とほかに1匹追加して納竿。
参加者の中には2011年、ダイワカワハギオープン(DKO)覇者の顔もあった。小平市の小泉卓也さん(48=会社員)だ。「餌の吸い込みに時間がかかる難しい状況ですね」とカワハギの食いを分析。基本は「底上50センチでじっと待って、コツンコツンと当たりがあったら下げながら掛ける」戦法で対応していた。(丸十丸15号船)
これぞ大型と思われる1匹が出た。このC号船では数日前に31センチの“メガハギ”が出ている。船長は確率が高いそのエリアを執ように攻める。そんな中、竿先をグイグイと何度も引き込んで顔を見せたのが松戸市の中山幸一さん(49=自営業)の上げた26・5センチ。さらに、周囲が苦戦する中で1匹また1匹と順調に数を伸ばす。開始3時間後で6匹と船中トップ。シロギス、フグなど沖の小物釣りが得意だとか。結局、この大型が入賞につながり3匹で688グラム。総合2位を勝ち取った。(正丸)
丸十丸15号船に乗船した東久留米市の田中由紀子さん(24=会社員)はこの日が初カワハギ。グローブライドの社員で入社2年目。釣り関連のアパレル担当でこの日は同じ寮に住む同僚らと参戦した。2匹釣り上げ「社内にカワハギ釣りの先生がたくさんいます。専門的過ぎて言っていることが分からないこともありますが。先生についてこれから腕を磨きます」と話していた。