バリバス・佐渡汽船カップ 佐渡島(新潟)マダイ・クロダイ他

 バリバス・佐渡汽船カップ2019スポニチ「佐渡島釣り大会」が9日、新潟県佐渡島で開催された。44人の磯釣り師が参加した結果、新潟県佐渡市の溝内勝さん(33=フリー)が2・40キロ(52・9センチ)のクロダイを釣り上げ総合優勝を果たした。

東京都23区の1・5倍の広さを持ち、360度海に囲まれた佐渡島は沖磯、地磯、堤防…ポイントは無限大。参加者は思い思いの釣り場で、大物を狙っていった。

総合優勝した溝内さんは「手っ取り早く大物が釣れる場所との噂を聞いていた」という汽水湖の加茂湖に初入釣した。仕掛けを作っていたら、あれ?何かが変。「ウキ一式を持ってくるのを忘れていたんです」。慌てて自宅へ戻り道具を手にしたものの、やる気はすでにダダ下がり状態。パチンコに行こうか…との思いが頭をよぎった。すでに3時間超のロス。加茂湖に戻ると前年覇者・長野県御代田町の小沼康行さん(57=自営業)の姿。胸を借りるつもりで、隣に釣り座を構えた。

検量締め切りまで残り4時間。浮き止めはつけない落とし込み釣法で狙う。ラインを張り気味にして沈めていた、午前11時ごろ。丸々太ったクロダイをゲットした。検量所に唯一現れた2キロオーバーに、見守っていた参加者たちもため息をもらした。

総合優勝を手にした溝内さんは「小沼さんがいたことで、自信を持っていけました。V2は狙いたいですね」と数多くの豪華賞品を手に喜びを爆発。それでも終了後には「これからパチンコに行ってきま~す」と底抜けに明るい笑顔で去っていった。

▼スポニチAPCの目 餌取り対策で明暗

沖磯、堤防はマアジ、フグなどの餌取りが激しく、付け餌を工夫するなどの対策がきちんと取れていたかどうかが勝敗を分けた。大会でも検量できた人の多くが、複数匹上げていたのが物語っている。優勝者のクロダイは前年に続き加茂湖で出た。佐渡島は“クロダイアイランド”と呼ばれる磯師憧れの島。ポテンシャルの高さを印象づけた。 (小林 純平)