「おやすみプンプン」をご紹介

現代メンヘラの教科書

今回は現代メンヘラの教科書であり聖書、「おやすみプンプン」を紹介します。

この作品のあらすじはどこにでもいる小学生・プンプンの初恋と成長を描いた作品で、一見聞くとよくありがちな少年の成長物語なんですが、この作品はとても内容が暗いです。主人公のプンプンはとにかく卑屈でネガティブでクズで意気地がない、逃げてばかりの心の弱いキャラクターなんですが、誰しもがそんなプンプンみたいな感情って持ってると思うんです。そんな言語化しにくいネガティブな共感してしまうような部分をこの漫画は凄く美しく、時に汚らしい感情的な日本語で表現してくれるので、人によっては共感しすぎて心に突き刺さると思います。

さらにこの漫画の特徴として主人公のプンプンは何故か人間としてでは無くひよこの落書きみたいな姿で描かれるんですが、これはプンプンの精神状態を表していてプンプンの心理状態によって我々読者が見るプンプンの姿は様々な姿に変化していくのです。なので小説のような詩的な表現でも漫画的な表現でもプンプンの心理状態を感じることが出来ますし、この手法は発明だと思いました

そして漫画史上最強のメンヘラヒロイン田中愛子。彼女の存在は美しいバラには刺があるなんてもんじゃない、例えるならば彼女は劇薬です。思春期に読むとメンヘラ女子が好きになりかねないので気をつけてください。現に僕は好きになってしまいました。そして作品に気持ちが引っ張られてしまうような人もこの作品を読まないでください。

ちなみに僕はこの漫画を読み終わった次の日、インフルエンザにかかりました。

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