スポニチ創刊70周年記念「バリバスカップ2018スポニチ相模湾マグロ釣り大会」は8月5日、茅ケ崎・沖右衛門丸、平塚・庄三郎丸から出船した8隻に153人が参加して開催された。食い渋りの中、餌釣りで唯一のキメジ3・83キロを釣った横浜市・高崎現さん(47=会社員)が優勝した。(笠原 然朗)
茅ケ崎港から航程約1時間30分。ポイントには大船団ができていた。磁石に寄せられるように船の数はどんどん増える。その数、約80隻。船長はソナーと魚探とにらめっこしながら魚の反応を確かめ、次に移動する先を読んで船を回す。
少し風はあるというものの酷暑の夏だ。食わない魚を待ち続ける我慢の釣りとなった。
優勝した高崎さんは厚木市内のイタリア料理店「みぃ丸亭」の常連客らでつくる釣り会「キハダプロジェクト」の仲間25人と沖右衛門丸3号船に乗船。右舷ミヨシから3番目の席で当たりを待っていた。午前9時、待望の魚信。竿をしならせて上がってきたのが3・83キロのキメジ。この1匹が大会規定にある「餌釣り」で上がった唯一のマグロとなった。
勝因は「何もないですよ。運がよかっただけです」。
釣りを始めたのは7年前。マグロは4年前から始めた。昨年は10回、船に乗って27キロと23キロのキハダを上げた。それに比べると小さな1匹だったが、笑顔で優勝を祝福する仲間の声は、他の選手もびっくりするほどのにぎやかさ。
優勝の感想を聞くと「仲間に恵まれました。皆のおかげです」。おそろいのデザインのTシャツを着た仲間たちとつかんだ栄冠だ。
スポニチ創刊70周年記念「バリバスカップ2018スポニチ相模湾マグロ釣り大会」が8月5日、茅ケ崎・沖右衛門丸、平塚・庄三郎丸から出船した8隻で開催され153人が参加した。選手たちの奮闘ぶりを特集します。 (笠原 然朗)
大物ゲットに夢を託して竿を並べる新婚カップル。「昨年の大会はキハダのラッシュ。で、ぜひ今年も」と参加したのは、横浜市の鈴木良明さん(40=会社員)、夫人の恵梨果さん(27)夫妻。前回の抽選大会で当たった大型クーラーを持参し、「釣ったキハダを入れるつもり」と恵梨果さん。でも結果は型見ず。次回はこのクーラーにぜひ大物を納めてもらいたい。 (庄三郎丸22号船)
〇…ピンクのロッドを手慣れた様子で操っていたのが本田真梨子さん(26)だ。いでたちもファッショナブル。それも当然で新感覚の女性のための釣りウエアを販売している「シップスマスト」の営業兼広報兼モデル。「兄の影響で釣りが大好きになって」昨年転職した。同社の特別協賛で9月16日に「レディース鮪(まぐろ)チャレンジ」開催。ノーフィッシュに終わったが大会の雰囲気はゲットした様子だった。 (庄三郎丸17号船)
〇…沖右衛門丸3号船には厚木市内のイタリア料理店「みぃ丸亭」の常連客らでつくる釣り会「キハダプロジェクト」の仲間25人が乗船した。「この仲間で大会に参加するのは4回目」と話すのは海老名市の山本寿さん(50=会社員)。同船した横浜市の高崎現さん(47=会社員)が優勝、入賞者が他に3人の好成績にメンバー全員で大喜び。
〇…沖右衛門丸5号船で本ガツオを2匹釣ったのが南足柄市の内田英希さん(35=建設業)。大会には釣り仲間6人と参加。昨年、キハダ釣りを始め、20キロ級を2匹釣り上げマグロ釣りにハマったという。「引きとファイトが最高です」とその魅力を話していた。
〇…昨年の大会で27・62キロを釣り上げ優勝した五十子邦彦さん(67=会社員、茅ケ崎市)の顔が沖右衛門丸5号船にあった。今季の初マグロ。「シーズンで20~30回は乗るかな」というマグロ名人。食い渋りのこの日も、しっかり本ガツオを2匹釣り上げてみせた。
〇…沖右衛門丸28号船に陽気な3人。いずれも横浜市に住む篠崎義彦さん(53)、青木知治さん(45)、奥田孝さん(49)だ。会社の同僚で大のマグロ好き。食いが渋く静かな船上で始めたのが「エア・フィッシング」。スポニチ・マグロ大会皆勤賞の篠崎さんが竿を持ち、必死の表情でやりとりを演じれば、青木さんが竿先をグニャリ。「釣れない時は景気づけにやるんです」と篠崎さん。その直後、待ちに待ったカツオの群れ。バラシが相次ぐ中、奥田さんが3.35キロ。これが総合3位を呼び込んだ。効果抜群エア・フィッシング!