大会結果:バリバスカップ2021芦ノ湖ルアー・フライ釣り大会

68.2㌢ ニジマス 鮫島さん初出場V

バリバスカップ2021スポニチ「芦ノ湖ルアー・フライ釣り大会」が24日、神奈川県箱根町の芦ノ湖で開催され、57人が参加した。初夏を思わせる日差しの中、湖尻の亀ケ崎で68・2センチ(4・6キロ)のニジマスを釣り上げた千葉市の鮫島伸一さん(50=会社員)が総合優勝を果たした。

 2年ぶりの開催/気温上昇が影響

昨年は新型コロナウイルス感染の拡大防止のため中止となり、2年ぶりの開催。好天、微風と絶好のコンディションに恵まれたが、芦ノ湖周辺はツバキとコブシ、八重桜が同時に咲くほど春が一気に訪れる異常気象。気温上昇は水温にも影響しており、これまでのデータは通用しない。
大物は難しいかもしれない。そんな関係者の心配をよそに60センチアップを2匹持ち込んだのが、鮫島さんだった。
湖尻でのトロリング。2本目のロッドを準備していたところ、既に流していた1本目のロッドに約65センチがヒット。スタートダッシュで一歩リードしたのに続き、亀ケ崎を流していたところ、セットした角ルアーに強烈な当たり。ラインを巻いては出され…格闘は約5分にも及び、何とかネットインさせたのが68・2センチの大物だった。幼い頃から海釣りに親しんでいた鮫島さんは、芦ノ湖歴はわずか2年。昨年の今大会にも出場を予定していた。初出場で初優勝の快挙に「子供の時に出場した東京湾のマコガレイ大会で2位になって以来。素直にうれしい。先輩たちを差し置いて恐縮です」と目尻を下げる。

 音楽との共通点/多角的な分析力

10年前までプロのベーシストとして活動しており、音楽仲間から誘われ芦ノ湖に通い始めたところ大ハマり。今では毎週末、湖上に浮かぶ。“芦ノ湖の神”の異名を持つフィッシングショップ・ノザキの野崎茂則店主に「釣行すれば釣ってくる。勘がいい」と言わしめる逸材だ。音楽と釣りの共通点を尋ねると「周囲を見るなど多角的に分析する力が必要なところです」。独自の感性で大物をも魅了した。

◇大会成績(1匹の全長、単位センチ)
▼総合優勝 鮫島伸一(千葉市)68・2=ニジマス
▼ニジマスの部 (1)小山洋(三島市)67・0(2)管野雅之(横浜市)65・2
▼ブラウンの部 (1)中島雅宏(小田原市)56・0(2)鈴木敬一(平塚市)55・6
▼他魚の部 (1)山崎直紀(横浜市)53・0=コーホ(2)松本夏木(杉並区)41・4=イワナ
▼女性賞 管野康子(横浜市)51・3=ニジマス
▼ジュニア賞 藪田律樹(小田原市)39・4=同
▼特別賞 青柳裕司(茅ケ崎市)50・5=同※敬称略

セオリー通じず難しかった今季

 ▼野崎茂則店主の目 今季、芦ノ湖のトラウト攻略法は、かなり難題。過去2度目となる約1メートルの渇水、高気温が続いたことで水中の季節も早く進んでおり、セオリーは通じず。沖に散らばった魚の回遊層を、トロリングやハーリングで各ポイントを広く探り、魚の居場所をいち早く見つけられた人にヒット率が上がった。魚は今後、水温の上昇に合わせさらに沖へ向かう。今年は特に体高がある魚が放流されているので、強烈な引きが楽しめるはずだ。

 

 ▽主催 
スポーツニッポン新聞社、東日本釣宿連合会

 ▽特別協賛
モーリス

 ▽協賛
大塚食品、オカモト、サクラ高級釣竿製造所、サニー商事、シップスマスト、シマノ、ジャルパック、上州屋、ダイワ(グローブライド)、タックルベリー、釣り船情報ぎょさん、デジタル魚拓DGS、ハイアールジャパンセールス、ハヤブサ、マルキユー、ルミカ、ヤマシタ

 ▽地区協賛
芦之湖漁業協同組合、エビスクラフト、康友丸、M・H―Fly工房