日本女子ソフトボールリーグ1107

ビックカメラ連覇王手

名古屋市パロマ瑞穂野球場で決勝トーナメント3試合があり、ビックカメラ高崎はトヨタ自動車に5―4で競り勝ち、8日の決勝に進出した。エース上野由岐子(38)は粘着性が強い滑り止めを初使用。粘りの8安打4失点完投で、連覇に王手をかけた。

4失点完投で連覇に王手をかけたビックカメラ高崎・上野

上野粘った/4失点完投

よく打たれた。それでも勝った。ビックカメラ高崎の上野が、粘り抜いた。2回に4点の援護を受けた後、毎回のように失点しながらも、一度もスコアで並ばせなかった。1点リードの6回1死二塁は「自分のボールを信じて投げるしかないと思っていた」と連続三振に打ち取った。
開幕戦で6失点KOを食らったトヨタ自動車に、新しい滑り止め「ゴリラ・ゴールド」を初めて使った。五輪でも認められる粘着性が高いタイプで、今季から日本で解禁になった。「私には、相性が良くないかな」と投球には生きなかったようだが、「緊張感、力み、疲れは五輪につながる」と位置づけるこの舞台で試すところが、現状維持を良しとしない右腕らしい。衰えぬ向上心で連覇に挑む。

 ▽準決勝
ビックカメラ高崎
040 010 0―5
001 210 0―4
トヨタ自動車
(ビ)上野―我妻
(ト)後藤、三輪―切石、峰
[本]我妻(ビ)、鈴木(ト)

カーダノーノー

ノーヒットノーランを達成したカーダ

〈Honda〉
米国代表のカーダが無安打無得点試合を達成した。2回までに4四球を与えながら、ピンチを脱して流れに乗った。「慣れるまでに時間がかかったけど、だんだん楽しめるようになった」。チェンジアップを効果的に使い、3回以降はパーフェクト。113球、9奪三振で豊田自動織機をねじ伏せた。決勝トーナメントでは18年の上野(ビックカメラ高崎)以来、4人目の快挙。昨年の準Vを上回るべく、きょう8日に、まずトヨタ自動車と激突する。

 ▽準々決勝
豊田自動織機
000 000 0―0
102 000 X―3
Honda
(豊)海部、秋元、河澄―グ
ッドエーカー、椛山
(H)カーダ―棚町
[本]森山(H)

▼デンソー吉田彩夏
(豊田自動織機に)打ち負けてしまった。リーグ戦5位から下克上の意味で下からはい上がろうと思ってやってきた。(3回に先制2ランも空砲)

▼豊田自動織機永吉慎一監督
最後に全然打てなかったのは悔しいけど、ダラス(エスコベド)だけじゃ来年もおんぶにだっこになることが分かっていたので、(準々決勝は)日本人投手を使った。来年に生かしたい。

 ▽1回戦
デンソー
002 100 0―3
001 400 X―5
豊田自動織機
(デ)フーバー、グッド―吉松、小島
(豊)エスコベド―グッドエーカー
[本]吉田(デ)、洲鎌(豊)