10月28日付 鈴木3回零封ENEOS7年ぶり白星

1回戦3試合が行われた。4大会連続出場のJX―ENEOSは日本ハムからドラフト4位指名された鈴木健矢投手(21)が7回から登板し、3回1安打無失点の好救援で西部ガスに2―1で競り勝った。前回大会8強の日本生命は16安打の猛攻を見せ、東京ガスに13―6で勝利。日本通運は七十七銀行を11―2で下した。

<西部ガス・JX-ENEOS>3番手で登板し3回を無失点に抑えたJX-ENEOS・鈴木
 ▽1回戦
JX―ENEOS(神奈川)
010 010 000―2
010 000 000―1
西部ガス(福岡)

横手投げ右腕の鈴木が1点のリードを死守し、チームに12年以来、7年ぶりの日本選手権での勝利を呼んだ。
「ずっと初戦負けが続いていたし、勝ちたかった。1点差というより、1点取られてもいいと強気でいけた。(ドラフトで)指名されたし、みっともない投球はできないと集中できました」
7回から3番手で登板すると、3回1安打無失点。146キロをマークした直球中心に攻めの投球を展開。最後の打者正木は125キロスライダーで空振り三振に仕留め、山岡剛監督も「腕が振れていて、安心でした」と目を細める内容だった。
春先に右肘に不安が発生し、投球を休む間に体力づくりをやり直した。しっかり右足に体重を乗せるよう、左足を高く上げるよう修正して球速も4キロアップ。制球を意識し過ぎて四球で苦しむこともなくなった。「タイプは違うけど、上げ方は佐々木朗希くんみたいだねと言われます」。進化した横手投げ右腕は社会人最後の大会での完全燃焼を誓う。

▼西部ガス香田誉士史監督 勝たせる采配をしてやれなくて悔やまれる。投手はよく投げてくれた。打力を磨いていかないといけない。
▽同
日本生命(大阪)
110 203 132―13
020 002 101―6
東京ガス(東京)
<東京ガス・日本生命>9回、日本生命・越智は右越えに適時二塁打を放つ

新人主砲越智 4安打5打点

日本生命>新人の4番、越智が16安打13得点の快勝劇の主役を演じた。初回2死二塁から先制中前適時打を放つと、6回2死一、三塁では左越え3ラン。9回にも右越え適時二塁打と4安打5打点に「(本塁打は)少しこすって際どいかなと思いましたが、入ってくれて良かった。4番の役割を果たせた」と笑った。愛媛・丹原で高校通算47本塁打、明大では4年春に3本塁打を放ちベストナインを受賞し、世界大学野球の代表にも選ばれた。「打撃フォームがきれいで力もある」と話す侍ジャパンの4番、広島・鈴木を目標にさらなる活躍を誓った。

継投実らず大敗 〈東京ガス〉6投手の継投も実らず、13失点の大敗。今年8月に39歳で急逝した元エースで投手コーチの安達公則さんのユニホームをベンチに掲げて戦ったが、白星を届けることはできなかった。先発で4失点の臼井は「悔しいし、いろいろ教えていただいた安達さんに申し訳ない」と悔し涙。山口太輔監督も「安達が残してくれたものを、試合で出してほしかった。この敗戦を糧にバッテリーのレベルアップを目指す」と誓いを新たにしていた。

 ▽同
七十七銀行(宮城)
001 001 000―2
402 310 01X―11
日本通運(埼玉)

4番北川4打点 <日本通運>投打の歯車がかみ合い、快勝した。打っては4番・北川が初回2死一塁から左越え先制2ランを放つなど、3安打4打点と、11得点した打線をけん引。投げても、先発・釘宮が8回6安打2失点と試合をつくった。「チームは勢いに乗ると思います。雰囲気はいいです」と北川。藪宏明監督は「北川の一発が効いたと思います。勢いをつけてくれました」と主砲の働きを称えた。

▼七十七銀行小河義英監督 “負けたくない”という強い気持ちで取り組んでいるかどうかだと思う。

<10月28日付 スポニチ紙面掲載記事>

スポニチアネックス」で1球速報中!

硬式野球 トップへ