11月5日付 大阪ガス 爆走初V

楽天ドラ1小深田ら積極走塁で”大阪対決”制した!!

<日本生命・大阪ガス>初優勝を飾り歓喜の大阪ガスナイン

大阪勢同士の対戦となった決勝は、大阪ガスが日本生命を4―1で破り、23度目の出場で初優勝を果たした。楽天からドラフト1位指名された小深田大翔内野手(24)を中心に積極的な走塁で得点を重ねた。最高殊勲選手は先発して7安打1失点で完投した阪本大樹投手(24)が選ばれた。大阪ガスは昨年の都市対抗に続く全国制覇。日本生命は4大会ぶりの優勝を逃した。

▽決勝

大阪ガス(大阪)

021 001 000|4
000 100 000|1

日本生命(大阪)

4度目決勝ついに

ナインに胴上げされる小深田

スピード野球で頂点をつかんだ。23度目の出場、そして4度目の決勝の舞台で手にした初優勝に、小深田は歓喜の輪に加わった。
「このユニホーム最後の試合で勝てて良かった。勝つために、チャレンジし続けることができた」
2回には四球で出塁の土井が二盗に成功。2死一、三塁から松谷、宮崎の連打で2点を先制した。3回には小深田が50メートル5秒9の足で投ゴロを内野安打とし、1死二、三塁から土井の右犠飛で3点目のホームを踏んだ。
「大阪ガスの2年間で投手を観察し、走塁のタイミングを計る習慣が身についた。(阪神の)近本さんにも話を聞いて、レベルアップができた。プロでも三拍子そろった選手を目指します」

3回1死、タッチをかわして内野安打とする小深田

タイム測定機器 計5試合でサヨナラ勝ち2度、逆転勝利3度。チームは5試合で計15盗塁した。昨年のドラフト1位で阪神に入団した近本から、陸上競技で使用されるレーザー式のタイム測定機器を寄贈され、小深田らは塁間に設定し、ゲーム感覚でタイムを競い、走力を上げた。「本当によく走ってくれた。自分たちの野球をしてくれた。みんながヒーロー」と就任2年目の橋口博一監督も勝因に挙げた。
近本、小深田と2年連続でドラフト1位を輩出しながら、昨年の都市対抗に続き、日本選手権を制した。充実期を迎えたチームは連覇に挑戦する。

ダイヤモンド旗を受け取る峰下主将

▼大阪ガス峰下主将 ベンチからいい雰囲気をつくって、それを体現できた。夏(都市対抗)は初戦負けしてしまって、そこから一丸となってやってきた。

広本首位打者も あと1本が出ず <日本生命>4度目の頂点に一歩届かず、十河章浩監督は「何もさせてもらえずに、終わった感じ。ビハインドをひっくり返す大阪ガスのような力をつけていかないといけない」と話した。投手陣は、後半勝負を狙って先発させた本田が2回2失点。2番手・高橋拓も2回1失点と後手に回り、準決勝まで23得点の打線も好機であと1本が出なかった。打率・667で首位打者に輝き、敢闘賞を手にした広本は「ここまで来たら何が何でも優勝したかったので悔しい」と唇をかんだ。

阪本MVP1失点完投

7安打1失点完投勝利でMVPに選ばれた大阪ガスの阪本

4試合登板で計30イニング2失点

○…2年目右腕の阪本が7安打1失点の完投勝利。3度の先発を含む4試合に登板し、計30イニングで2失点で最高殊勲選手に選ばれた。「今季はこの大会まで公式戦で1勝しかできていなかった。皆に守ってもらって勝ちにつながった。感謝しかない」と喜びをかみしめた。要所でチェンジアップを有効に使い、3―1の5回2死満塁も二ゴロで切り抜けた。今季は母校の大阪・履正社が夏の甲子園で優勝、関大も関西学生秋季リーグを4季ぶりに制した。自身も大阪ガスの優勝と個人タイトル獲得で締めくくり「最高の終わり方ですね」と頬を緩めた。

◇日本選手権表彰選手◇

最高殊勲選手賞 阪本 大樹(大阪ガス)
敢闘賞     広本 拓也(日本生命)
打撃賞     古川 昂樹(大阪ガス)
首位打者賞   広本 拓也(日本生命)
15打数10安打[率].667

◇日本選手権優秀選手◇

投手

阪本 大樹(大阪ガス)
高橋 拓巳(日本生命)
藤井 貴之(日本生命)
仲井 洋平(三菱自動車岡崎)
能間 隆彰(日本製鉄鹿島)
玉置  隆(日本製鉄鹿島)
大江 克哉(NTT西日本)
和田 悠佑(日本通運)
浜屋 将太(三菱日立パワーシステムズ)

捕手

松谷 竜暉(大阪ガス)
片葺 翔太(日本製鉄鹿島)
木南  了(日本通運)

一塁

広本 拓也(日本生命)
長田 涼平(NTT西日本)
河野 拓郎(ヤマハ)
二橋 大地(三菱日立パワーシステムズ)

二塁

多田 桐吾(日本生命)
浦部 剛史(日本通運)

三塁

青柳  匠(大阪ガス)
藤岡 康樹(ヤマハ)

遊撃

中野 拓夢(三菱自動車岡崎)
諸見里 匠(日本通運)

外野

古川 昂樹(大阪ガス)
大谷 幸宏(大阪ガス)
上西 主起(日本生命)
越智 達矢(日本生命)
飯嶌 幹太(三菱自動車岡崎)
日下部 光(NTT西日本)
矢幡 勇人(ヤマハ)

DH

森松裕次郎(日本通運)

<11月5日付 スポニチ紙面掲載記事>

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