▽準々決勝
大阪ガス(大阪)
000 000 120―3
001 000 000―1
NTT西日本(大阪) |
重圧はね返し実力魅せた!!
流れを変える男だ。ドラフト1位の実力を発揮した。小深田が1点ビハインドの7回の先頭打者で142キロをはじき返した。打球はここまで無安打投球だった大江の右膝下を直撃。沈黙していた打線が投手交代をきっかけに目覚めた。
次打者の4球目に二盗に成功。左投手を相手に、しかもプロ注目の強肩捕手・辻本から50メートル5秒9のスピードでチャンスを広げ、1死一、三塁から古川の右前打で同点のホームイン。敵失などで2点を勝ち越した8回にも中前打と二盗を決めた。大会初マルチ安打に2盗塁。担当の楽天・愛敬尚史スカウトも目を細めた。
「当たった大江くんには申し訳ないけど、力のある直球に対応できた。チャレンジが必要だし、盗塁も思い切っていけた」
ここまでは2試合で9打数1安打。「1位指名のプレッシャーはあった」と打ち明けた。出遅れを取り返すため、前日は仲間と1時間半の居残りで実戦形式の練習に汗を流した。「最後の大会であと2つ勝ちたい」。3大会ぶり4強。小深田は視界に頂点を見据えた。
▼NTT西日本大江(1―0の7回に小深田に初安打を許した打球が右膝付近を直撃し降板。試合にも敗れ)流れが変わってしまったと思うので、とにかく悔しい。
▽同
三菱自動車岡崎(愛知)
000 000 010 000 2―3
000 000 001 000 0―1
日本通運(埼玉)
※延長12回からタイブレーク |
タイブレーク制した 23大会ぶり豊住で4強 <三菱自動車岡崎>95年以来23大会ぶりのベスト4進出を果たした。タイブレークに突入した2イニング目の13回1死二、三塁、2番・豊住の右前適時打で勝ち越した。「1、2回戦で打てなかったので、1人で悩んでいたが、それを吹っ切って打席を楽しもうと思った」と殊勲打に胸を張った。野波尚伸監督は「投手が頑張っている。打線はあと一本が出ていないので、そこを修正していきたい」と、大阪ガスとの準決勝に気持ちを引き締めた。
▼日本通運藪宏明監督(3大会ぶりの4強を逃し)こんな接戦をものにできないと優勝はできない。選手はよくやった。相手が強かったということです。
▽同
ヤマハ(静岡)
000 000 000―0
000 000 11X―2
日本生命(大阪) |
体の切れ意識し阿部8回無失点 <日本生命>2大会ぶりの4強入りを決めた。初戦・東京ガス戦で3回2失点と精彩を欠いた先発・阿部が本来の姿を取り戻し、8回5安打無失点と勝利をたぐり寄せた。前回登板後は走り込みにウエートを置き、体の切れを出したことが好結果につながった。主戦右腕は「(3回戦の高橋拓の完封を見て)ふがいない投球はできないと思っていました」と汗を拭った。
▽同
三菱日立パワーシステムズ(神奈川)
000 000 000―0
000 000 30X―3
日本製鉄鹿島(茨城) |
恐怖の8番片葺 玉置花道つなぐ3戦連続打点!!<日本製鉄鹿島>2大会連続の4強を決めたのは33歳のベテラン、片葺のバットだった。7回1死一、二塁。2番手・本多の初球を右前に運び0―0の均衡を破った。3試合連続打点の8番打者は「スライダーを狙っていたんですが、打ったのは外のカットかストレート。イメージしていた軌道に来たので」と胸を張った。今大会限りでの引退を公表した同い年の玉置が8回から2イニングを無失点。リードでも貢献した片葺は「あいつのおかげでチームが強くなった。あいつのためにも勝ちたい」と言葉に力を込めた。
<11月3日付 スポニチ紙面掲載記事>
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